コロナ禍でのリモートワークが普及し、今まで見えてこなかった課題が浮き彫りになりました。
先日Twitter社は希望する社員に対し”永久的にリモートワーク”を承認すると発表しましたが、大半のリモートワーク・テレワーク導入したばかりの企業はまだまだ課題だらけだろうと思います。
・リモートワークになんとなーく課題感を抱いている人
・リモートワークの課題を感じていて解決策を知りたい人
・リモートワークでうまくいっている成功事例を知りたい人
リモートワークで多くの人が抱える課題とは?
どんな企業だって、ヒトだって最初はみんなリモートワーク初心者だった。
誰もが通るリモートワークの壁を紹介します。ちなみに私の働いている会社でもめちゃめちゃ当てはまります。
課題① : コミュニケーション量が減る
これは非リモートワークと最大の違いですね。
オフィスで気軽に「あの件どうなったの?」が聞けないですし、Face to Faceでの社内ミーティングもしなくなり、オンライン上でのコミュニケーション一択になります。
普段オフィスでしていた、「雑談から始まる奇抜なアイディア」や「表情を見ながら信頼関係を深めていく会話」など、フィジカルなコミュニケーションがいかに重要かを改めて認識しました。
コミュニケーション量が減ることにより、チーム団結力の低下やメンバー個々の士気の低下する可能性があります・・
課題② : プロジェクトの進捗が把握しずらい
①と関連して、全メンバーがリモートワークの場合、プロジェクト全体の進捗管理がしずらい傾向にあります。
オフィスなら、口頭で聞くことが容易になりますが、オンラインコミュニケーションの場合はそこまでスムーズにいきません。
例えば、よくあるのが上司が部下にSlackで「あの進捗どう?」と聞いた場合、部下は言葉を選びながら一生懸命作文して、一向に返信しようとしない。
その結果、上司は何時間もその返信を待っているという状況。
課題③ : メンバーの評価が難しい
リモートワークにより、社員の半分はいらないことがバレてしまった
【秘技】リモートで相手の心をつかむ7つの法則 より
なんとなく毎日出社し、特に何も発信しない(しようとしない)が給料をもらっていたひとが、リモートワーク下において浮き彫りになってしまったようです。
オンライン会議では、ただ何も発言、発信しないひとは「無」の存在になってしまいます。ただ、見落としてはならないのは、優秀なんだが「オンラインコミュニケーション方法」に馴染めず、存在自体が小さく見えてしまっているメンバーだと思います。
そんな環境下において、個々の評価は難しいということも大きな課題かと思います。
リモートワークでの課題を解決する方法
それでは私自身が社内で実践して、効果があったリモートワークでの課題解決策を紹介します。
既に多くのリモートワーカーを抱えているTwitterやGoogleを参考にして取り入れた方法です。
解決策1.リモートワークだからこそコミュニケーションの質・量の徹底改善
「コミュニケーション量が減っている」という課題に対するアプローチです。
まず、根本的な原因は以下にあると推測します。
・ そもそも停滞中のプロジェクトに関するミーティングはすべてペンディング中
・これといって他メンバー共有ルールがなされていない
これでは、社内でのコミュニケーションが減っていく一方ですよね。
そこで、おすすめなのが、「日報」と「定例会」の実施です。
まず、日報はSlackなどのチャットツールでチーム単位での日報用チャンネルを作成します。
日報の内容は、「前日したこと」「今日やること」「現状の課題」の3点のみです。
それをメンバー全員が毎朝稼働前に投稿していくというルールです。
そこからコミュニケーションが生まれ、互いに課題解決に向けた案が飛び交うようになりました。
続いて、「定例会の実施」です。
リモートワークの導入で良かったことは「無駄なミーティングが廃止になったこと」だと思います。だらだらと1時間も生産性のないことをしゃべって終わってしまうミーティングも多々あったと思います。
そこで、これを機にまずは本当に必要な定例会を定義します。今でも毎日タスクが走っており、週単位、月単位で施策が必要なもののみです。
その必要な定例会をオンラインビデオ会議で定期開催することです
そこで重要なのが、各々「伝えた方」を工夫することです。
リモートワークで浮き彫りになったのは、意識的にしていないとできない「簡潔に、伝えたいことを相手に伝える」というコミュニケーション力かと思います。
オンラインだと更に相手に伝わりずらいので、各メンバーの「伝え方」の底上げをする必要があります。
私が参考にして、とても為になったのが、「1分で話せ」(伊藤洋一)という本です。
シンプルにかつ分かりやすく伝えるコミュニケーション技法を学ぶことができます。
本で紹介されたすごく為になった手法をお話すると、端的に素晴らしい発言する方法は以下を意識することだそうです。
結論 → 自分の考えを端的に述べる
根拠 → なぜその考えに至ったのかを説明する
事実 → 実際に起こっていることを例に挙げる
そうすれば、相手に伝わり、無駄な時間が少なくなり、生産性の高い会議が実現するのではないでしょうか。
解決策2.プロジェクト管理ツールを有効活用
プロジェクト管理、タスク管理ツールは何をつかっていますか?
リモートワーク下において、素晴らしいプロジェクト管理ツールは大活躍します。
個人的に使っているのが、「Asana」というプロジェクト・タスク管理ツールです。
MicrosoftやAirbnbでもこのツールを導入していることで有名です。無料でほぼ使えます。
なんといってもAsanaの特長は、「タスク単位で担当者をアサインできる」点です!
Asanaを使ってみたことない人は是非一度試してみてください!
解決策3.人事評価は成果ベースで
リモートワークだからこそ、成果ベースでの評価軸に変えるべきだと思います。
今回のリモートワークの普及で、働いている時間ではなく、質が問われているということを認識したひとが多いのではないでしょうか?
しっかりと目標設定をした上で、適切に評価すべきだと思います。
ただ、注意すべきなのが、定量化しずらいバックオフィスメンバーと、コロナ禍で数値目標が立て辛い点です。
バックオフィスメンバーは処理数を定量的に評価し、現況による数値設定についてはやはり1年や1年半先の中長期的な数値目標にするべきです。
この部分は各メンバーの士気に大きく影響するので、上司の方は時間を取ってしっかり協議しながら決定するべきです。
リモートワークの成功事例集
リモートワークでの課題をひとつずつ解決していけば、生産性を上げ、会社にインパクトを与えるという大きなメリットがあります。
リモート先進企業での実際の成功事例をご紹介します。
資生堂
「女性が活躍する会社BEST100」において3年連続で「総合ランキング1位」を受賞している資生堂。
働きやすい労働環境として社員から絶大な支持を受けています。リモートワーク導入することにより「多様な働き方に対して柔軟に対応」することが出来ているのですね。
士気の高い社員が長く働いてくれるかつ、女性が活躍しやすい場のため社内外でのブランディングに成功しています。
ユニリーバ・ジャパン
通勤場所は自宅でもカフェでもどこでも好きな場所を選べる人事制度を導入。
通勤ってかなりのストレスになりませんか?
だからこそこんな制度を導入しているのですね。メンタルケアから社員に対する信頼を感じますね。
やはり業界トップ企業共通して言えるのは、「社員を大切にする会社」ってことですね。
まとめ:リモートワークでの課題は工夫次第で解決可能!
2020年から更にリモートワークを導入する企業が急増するとみています。
一方で、リモートワークに失敗し、完全廃止する企業の行く末は、「多様な働き方に対応できない古い会社」です。