スタートアップ企業、ベンチャー企業に転職したいと考えている方にとって、年収はとても気になるポイントだと思います。
大手企業などは、勤続年数に比例して徐々に年収があがっていきますが、規模の小さいスタートアップ企業やベンチャー企業は実力に伴って給与が決まるケースが多いです。
しかし、ベンチャー企業といっても様々あり、まだ走り出したばかりで成長前ともいえる段階や、成長中・既に成長した「メガベンチャー」では、お金周りの事情や会社の環境も変わってきます。
年収を大きく上げるには、ベンチャー企業に入ってバリバリ働けばいいというイメージがありますが、果たして本当にベンチャー企業は年収が高いのか気になる方も多いと思います。
今回、ベンチャー企業やスタートアップ企業に勤めるエンジニアの年収について解説していきます。
ベンチャー・スタートアップエンジニアの年収は低いのか?
結論、「ベンチャー・スタートアップエンジニアの年収は低くないです」
むしろ、大企業やSlerを越える年収・資産を手に入れる可能性も秘めています。(後ほど詳細説明します)
ただ、ベンチャー・スタートアップ企業の年収に対する印象は二極化しています。
好成績をあげて、若くから管理職や取締役に抜擢され高収入の人たちがいるというイメージと、まだ走り出したばかりでお金がなく、その分社員に渡す給料も低いのではないか、というイメージです。
ベンチャー企業においてこの2つのイメージはどちらの側面もあるかと思います。
ですので、年収を上げたいという希望がある場合は、企業の業務内容以外にもお金周りについて調査する必要があります。
下記では、成長前のスタートアップ企業の年収と、成長した後のメガベンチャー企業の年収を見ていきます。
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未だ成長前のスタートアップでエンジニアの年収は?
さらに場合分けがあり、「本当に創業したてのスタートアップ」の場合、エンジニアの年収は低い傾向にあります。肌感覚ですが、300-400万円ぐらいが平均レンジかと思います。
「資金調達してある程度資金確保しているスタートアップ」の場合、開発が重なるサービス価値であれば、優秀なエンジニアを獲得しようと、高い年収でオファーする傾向があります。
その場合、そこまで規模の大きくない会社でも、エンジニアに対して、年収ベースで500-800万円ぐらいでオファーしたりします。
ただ、スタートアップ企業に転職するメリットとして、立ち上げメンバーのような立ち位置になれるとしたら、将来会社が成長していったときに管理職や取締役といったポジションにつける可能性も高いです。
なので、実力次第では年収の上がり幅はかなり広いです。
成長中・成長したメガベンチャーでエンジニアの年収は?(メガベンチャー年収ランキング)
メガベンチャーとは、ベンチャー企業の中でも急成長を遂げて、大企業になったベンチャー企業のことを言います。
メガベンチャーという言葉に明確な定義はないので、売上が〇円以上、資本金〇円以上からメガベンチャーだといったくくりはできませんが、新しいビジネスを小規模の会社から成長させ、企業価値や従業員数などが一定規模以上となった会社を一般的にメガベンチャーと呼称します。
メガベンチャーの平均年収は一般的なIT企業よりも高い水準を保っています。
こちらは2020年度のメガベンチャー年収ランキングのとなります。
企業名 | 平均年収 | |
1位 | Zホールディングス | 1,105万円 |
2位 | リクルート | 964万円 |
3位 | エムスリー | 822万円 |
4位 | DeNA | 790万円 |
5位 | LINE | 770万円 |
走り出したばかりの頃とは違い、売上も安定しているので、継続的に優秀な人材を確保していくためにそれなりの給与を支払うことができます。
またメガベンチャー企業は新卒の採用を積極的に行っているところは少なく、その分中途採用の即戦力の募集に力を入れています。
大手企業よりもネームバリューがない分、優秀な人材を確保し辛いため、社員に支払う給与は努力している会社が多いようです。
ただ、既に成長している企業となるので、スタートアップ企業のように若いうちから管理職・取締役に抜擢されやすいかというと、その確率は低くなるでしょう。
ベンチャー・スタートアップエンジニア職で年収を上げる方法は?
では、実際にベンチャー企業・スタートアップ企業で働いているエンジニアがどのように年収を挙げているかというと、下記の2つの要素があります。
創業初期から転職し、とにかく自分が活躍し自社を大きくする
創業初期メンバーとして参画すればそれだけ重要ポジションにつきやすいです。(もちろん本人の貢献度が大きいことが前提ですが)
ベンチャー企業は先ほども述べた通り、実力主義で給与が定められるケースが多く、会社に貢献すればするほど年収アップに期待が持てます。
可能な限り長く働く(最低でも3年~5年ぐらい)
ベンチャー企業に長く勤めていると、最初は一般社員でも企業が成長したときにある程度のポジションについている可能性があり、企業の成長に伴って年収も上がっているという相乗効果が期待できます。
また、ベンチャー企業の場合ストックオプション制度がある企業もあるので確認しておきましょう。
ストックオプション制度とは、決められた期間のうちに、決められた価格で自社株を購入できる仕組みのことをいい、企業が上場した後権利を行使すれば価格上昇分が利益になります。
上場を目指している企業であればこういった制度を設けていることもあり、ストックオプションを行使する機会を待つためにも長く働くという手もあります。
スタートアップ・ベンチャーをEXITさせてストックオプション・株で大金を手にする
これは年収というより、報酬です。
テクノロジーを使って新しいサービスで勝負するスタートアップ・ベンチャー企業は往々にして、初期メンバーや優秀なメンバーに対してストックオプションや株を渡すことが多いです。
この目的は、ずばり、「高い年収は今はあげられないけど、成功したら大きな報酬を与えるからうちに来て」
という、優秀な人材をくどくための手法です。
これにより、ベンチャー業界ではバンバン優秀なエンジニアが入ってきてます。
Webエンジニアがベンチャーへ転職するメリットとは?
エンジニアにとってベンチャー企業に転職するメリットは、年収アップやポジションの獲得以外にも様々あります。
急激なスキルと知識の成長
一般的なIT企業、Slerであればクライアントの要望を聞いて自分の担当の仕事を行うというのが通常ですが、ベンチャー企業で行う仕事範囲はもっと広いです。
自社開発などをしているベンチャー企業であれば、どういった製品を開発するか考案するところから担当するかもしれませんし、マーケ担当がいない企業であれば自らマーケティングし、集客もする必要があります。
そういった仕事をこなすためにもまだやったことのない領域の分野について調べたり、挑戦する機会がとても増えるでしょう。
覚えなくてはいけないことがたくさん出てくるため、今まで以上に知見が広がる環境だと言えます。
刺激と責任感
仕事の範囲が広がると、仕事がルーチン化しないため、毎日が同じことの繰り返しという現象が少なくなります。
新しいことにいつも目を向けておく必要があるため、とても刺激的な日々になるかと思います。
また、企業が少人数体制だと、ひとつのプロジェクトに対してメンバーが少ないため、責任感の重さが変わってきます。
これは他社から委託している「Slier」や他部署から依頼されている「大企業」ではなかなか味わえない、当事者意識です。
私の経験では、主体性を持ち始めると仕事がさらにエキサイティングになります!
成功したら「〇〇を開発した」という称号
自社開発をしているベンチャー企業であれば、企画・構想~運用まで見届けることができます。
よくメディアとかで「ホットペッパーを開発した」だったり、「メルカリの開発にリーダーとして携わった」みたいな肩書を持った人を見ますよね。
誰もが知るサービスの開発に携わっただけで自分の市場価値はバツグンにあがります。
大手企業やSlerの場合、何かを作っていたとしてもその一部分しか分からないということも多いですが、ベンチャー企業という小規模なクラスの開発であれば、一貫して関われる可能性があるので一番ものづくりの楽しみを味わえるかもしれません。
また、何かを開発したという経験は自信にもつながり、今後のキャリアで大きな武器にもなるでしょう。
ベンチャーエンジニア職への転職に成功するための秘訣
ベンチャー企業にエンジニアが転職するには、転職エージェントを利用することをおすすめします。
ベンチャー企業はあまり世間に認知されていない企業が多いので、まずは情報収集のためにも転職エージェントでどんな企業があるのか探してみることが大切です。
転職エージェントには世の中に出ていない非公開求人や、ホームページを見ただけでは分からない社内の雰囲気など様々な情報があります。
面接のアドバイスや職務経歴書の効果的な書き方など、様々なサポートを無料で受けられるので是非活用してみてください。
また、転職エージェントの中にはエンジニア専門や、ベンチャー企業専門、リモートワーク専門などそれぞれ特徴があるため、自分がどういった転職先を希望するかによって、どこを利用するか検討が必要です。
関連記事:【創業〜メガまで】ベンチャー転職に強いおすすめ転職エージェント8選【2022年版】
・レバテックキャリア
→ ITエンジニアに特化した一番の大きい転職エージェント。とにかく求人数が多く、創業〜メガベンチャーのエンジニア求人まで幅広くカバーしている。
まずは1社として登録をおすすめ。
・Tech Stars Agent
→ ゲーム、WEBサイトなどを展開するITベンチャーに強い。また、アドバイザーが全員エンジニア経験者ということで、相談に乗ってくれやすい。
自社プロダクトをがんがん作りたい方におすすめ。
・IT求人ナビ
→ どちらかというとエンジニア初心者向けの求人が多く、入社後に研修プログラムが用意された企業を紹介してくれる。ある程度規模の大きいメガベンチャー志望者向け。
・転職ドラフト
→ 企業からダイレクトオファーを受ける転職サービス。レジュメを登録したら後は企業からのオファーを待つだけ。現年収も言う必要ないので、普通に数百万円も年収がUPするケースも。
レバテックキャリア
ITエンジニア、WEBデザイナー専門の転職エージェントです。
2021年1月時点でサービス登録者数20万人と、ITエンジニアが利用したい転職エージェントNo.1となっています。(日本マーケティングリサーチ機構調べ 調査概要:2021年1月期_サービスの比較印象調査)
登録者が多い分実績も豊富となっており、常時7,000件以上の求人を保有しています。
はじめての転職で自分の強みが分からないという方に向けて「テクニカルカウンセリング」というサービスも行っており、手厚いサポートもレバテックキャリアの特徴です。
TechStarsAgent
WEBサービス、ゲーム業界特化型の転職エージェントです。
少人数体制で行っており、アドバイザー全員がエンジニア経験や独立支援経験があるため、エンジニアに寄り添ってアドバイスをしてくれます。
また、転職エージェントは自分で気になったところに応募するという形式が多いですが、こちらは提案型の転職支援を行っており、転職者の希望にあわせてどういった企業があっているのかマッチングしてくれる、オーダーメイド型のカウンセリングサポートを行っています。
ReWorks(リワークス)
フルリモート特化型の転職エージェントです。
リモートワークで働きたい人や、自由な働き方にこだわりがある方におすすめです。
キャリアアドバイザーとの面談もオンラインで行うため、気軽に相談ができます。
また、オンライン受講や有償の実習プログラムも用意されているため、未経験の職種に挑戦したい転職者向けサポートも充実しています。
※ ベンチャー転職に特化しているおすすめ転職エージェントは他にもいくつかあるので、もっと知りたい方はこちらでチェックください!
未経験でもベンチャーのエンジニアに転職できるか?
今は別の職種についているけど、これからベンチャー企業のエンジニアに転職してみたいという方もいると思います。
結論から言うと、まったくの未経験で面接を受けても、エンジニア職に就くことはできません。
ベンチャー企業は基本的に即戦力を必要としているので、未経験の方を育て上げる余力がない企業が多いです。
業務的にエンジニア職の経験がなければ独学で学ぶか、Slerに一度就職してサービスに必要な知識を身に着けてからベンチャー企業に挑戦する方が受かる可能性は高くなります。
未経験でこれからWebエンジニアになるための近道は「プログラミングスクール」
もしエンジニア未経験だけど、これからエンジニア職につきたいという方は、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。今の時代、自宅でネット授業を受ければある程度コーディングできるようになっちゃいます。
エンジニアは常に人手不足を叫ばれていて需要がある職種なので、20代・30代で未経験でもエンジニアに挑戦する人は増えています。
いくつかおすすめのプログラミングスクールを紹介します。
Tech boost
現役のエンジニアがメンターとして、サポートしてくれるプログラミングスクールです。
オンラインでも教室でも学習可能です。(2021.5時点で教室は渋谷校のみ開放)
オリジナルアプリを0から作れる力を身に着け、作ったアプリはポートフォリオとして転職活動にも活かせます。
また、学習だけでなく転職や独立など、受講者にあわせてキャリア形成のサポートもしてくれます。
・入学金:126,500円~219,780円(学習内容により金額が変動)
・基本月額料金:32,780円
結構高いですよね、、けど、プログラミング習得すれば、この投資は一瞬で回収できます。
決して安くない投資なので、本気でプログラミング習得したい人向けです。
スクールの仕組みを聞いてみてはいかがでしょう?
テックジム
月額定額制で通えるプログラミングスクールです。
座学ではなく、いきなり開発の実施からスタートするため実務に近いかたちでプログラミングを学習できます。
「調べる→仮説を立てる→コードを書いて検証する」の繰り返しを行う事で、自分で調べる力を身に着けることができます。
また、自分が書いたコードを現役のエンジニアがチェックするため、より実用性の高いスキルを身に着けることができます。
入会金+月額会費で通い放題のため、自分のライフスタイルにあった学習が可能です。
入会金:33,000円
月額料金:22,000円
まとめ
今回はスタートアップ企業・ベンチャー企業に勤めるエンジニアの年収についてご紹介しました。
一言でベンチャー企業といっても、走り出したばかりの企業や、既に成長した企業など様々なタイプがあり、それにより年収や環境などは変わってきます。
ただ、1つ言えるのは、「エンジニア✖️ベンチャーは高年収&多額の資産を築く」可能性を大いに秘めています。
エンジニアの方は是非ともベンチャーでのチャレンジを検討してはいかがでしょうか?