この記事はこんな疑問にお答えします。
ストックオプションは保有しており、私にとっても身近なものです。
実例を交えながら、ストックオプションの知識ゼロの方にもわかりやすく、ストックオプションの魅力について解説します。
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ストックオプションとは?そもそもなぜ配る?
ストックオプションとは予め定められた価格で自社株を買うことが出来る権利です。米国のスタートアップのインセンティブ制度として流行して、今では日本のベンチャー企業、スタートアップでは主流な報酬制度です。
平たく言うと、「めちゃめちゃ安価で将来株渡すよ」っていうものです。
例えば、将来株に変えられる権利「ストックオプション」を1%分もらったとします。
そして、権利を行使出来るタイミングになると…
仮にその会社が上場して、1株あたりの価格が1,000円になったとします。
ストックオプションを株に転換して、その株を売却します。
すると、発行株式数が2000万株だとしたら、1%にあたる20万株 x 1,000円 = 2億円の売却益になります。
簡単に説明するとこんな感じです。
では、そもそもベンチャーはなぜストックオプションを渡すのか?
企業側の渡す理由は単純で、「優秀な人を採用したい」、「社員のモチベーションを向上させたい」の2つです。
ベンチャー企業は資金力がないため、優秀な人に高い給料を払えません。その代わり、会社が成長したら多額の報酬が入るこのストックオプションを付与します。
詳しく後述しますが、ストックオプションは「企業が成長しない限り」ただの紙切れです。
それをとんでもな資産に変えるために社員は目標に向かって努力するようになるという仕組みなんです。
ストックオプションでどれくらい儲かる?
結論から言うと、一般社員でも「ストックオプションで億単位の資産を手にする人」はざらに存在します。
では、ベンチャー企業のストックオプションのリアルを解説しながらひも解いていきます。
ストックオプションの比率は、全株式の10-15%ほど
一般的にベンチャー企業がストックオプションに割り当てるのは全体のMAX10-15%と言われています。
なのでこの10-15%を全社員で分け合うのです。
「え?!こんな少ないの?」と思った方はまだ早いですよ。さらに衝撃的な事実があります。
「1社員あたり平均でどれくらいのストックオプションをもっているか?」といういと。。
なんとたったの平均で総株式の0.34%ほどです。(FastGrow社が調査したITベンチャー22社の上場時の数値)
ストックオプション0.34%がどのくらいの資産になるのか?
2018年に上場したメルカリの場合、0.34%の株式はどれぐらいの価値か?というと、メルカリの株の0.34%は約40万株。20年6月現在の株価は1株3400円です。
なので、40万株 × 3400円=13.6億円もの資産価値になります。
メルカリは超一流ベンチャーと考えても、この額はとんでもないですね。。
0.34%のストックオプションの平均的な資産価値はというと。1億オーバーのようです。
対象22社の、上場から2年以内(上場から2年経過していない場合には上場から17年4月20日まで)の時価総額の中央値を用いて、各企業がその時価総額の際、0.34%の株式がどの程度の資産価値なのか算出し、22社の平均値を取ったところ、約1億9400万円となった。
Fastgrow.jp「上場前ベンチャーでストックオプションをもらえば億万長者になれるのか?」
サラリーマンの生涯年収ですねww
【シード~シリーズAラウンド】のベンチャーに行くべき理由
未上場のベンチャー企業ならだれにでもストックオプションを付与する訳ではありません。
会社の規模が大きくなればなるほど、後から入ってくる社員へ付与するストックオプションの割合は少なくなります。
では、ストックオプションを多くもらうには?それは設立間もないシード~シリーズAラウンドのベンチャーへ行くことです。
こちらが各ベンチャーのフェーズです。(定義が決まっているわけではないですが一般的な指標)
ラウンド | 合計調達額目安 | 社員数目安 | ストックオプション付与量 |
シード | ~2000万円 | 1-3名 | かなり多い |
アーリー | 2000万~5000万円 | 3-10名 | 多い |
シリーズA | 数千万~2億円 | 10-20名 | まぁまぁ(幹部としてなら〇) |
シリーズB | ~9億円 | 30~50名 | 少ない |
シリーズC | 10億円~ | 100名~150名 | かなり少ない |
社員数目安を見てお分かりかと思いますが、人が増えれば増えるほど「10-15%の枠」の争奪戦になり、シリーズB,Cで入社した人が付与されるストックオプションはもらえないか、もらえたとしても0.01%とか僅かになります。
ストックオプションで莫大な資産を築くためには、いかに企業が小規模なタイミングで優良ベンチャーに転職するかが重要だとおわかりいただけたかと思います。
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ストックオプションで知っておくべき意外な落とし穴【転職前に必ず要確認】
転職活動中に「ベンチャー企業からストックオプションをオファーされたぜ!」てな感じでウキウキな場合でも、ストックオプションに関していくつか注意点があります。
有償税制適格ストックオプションかどうか?
ストックオプションには、4種類あります。
まず、税制適格 or 税制非適格ストックオプションのどちらか。
税制適格ストックオプションは売却益の20%の所得税が発生します。大半のベンチャー企業はこの税制適格ストックオプションを選択します。
仮に税制非適格ストックオプションを採用している企業だった場合は注意が必要です。
税金がストックオプションから株に転換したときと、株から現金化したときの2段階で税金が発生します。多い場合だと55%も税金で取られます。仮にそのような企業と出会ったら、なぜ税制非適格ストックオプションなのか?理由を聞いてみてください。
さらに、有償ストックオプションか無償ストックオプションか?という分類があります。
無償税制適格ストックオプション場合、所得税20%の課税ですが「税制適格要件」というものを満たす必要があります。
例えば、「年間権利行使価格が1200万円を超えてはいけない」とか「付与決議から2年経過した日から10年経過した日までに行使しなくてはならない」とかです。
そこで、大半のベンチャーで採用されているのが、「有償税制適格ストックオプション」です。
この種類のストックオプションであればまず安心です。ただし、以下を確認することをおすすめします。
・有償だとしたら1株あたりの価格はいくらか?
→ 取得するためには入社後支払う必要があるため要確認
・権利行使条件(ストックオプションから株式転換する条件)はなにか?
→ 一般的には行使条件は「上場(IPO)」と「売却(バイアウト)」です。また、勤続年数の条件付きのところも多いので確認が必要です。
小規模の先鋭ベンチャー企業に転職するには 【私が実際にやったこと】
ベンチャー企業の90%は5年以内で倒産しています。
また、上場や会社売却をするベンチャーはその中でもほんのほんの一握りです。
では、将来化そうな有望ベンチャーをどう探せばいいのか?
私が実際に転職活動で実行したのはこの3つです。
・ベンチャー企業に強い転職エージェントをフル活用 →これがベスト
・企業HPをひたすらチェック → ベンチャーニュースサイトに出てくるところのみ発掘可能
・SNSでひたすら探す → 網羅性はない
やはり転職エージェントの活用が最適です。
ネットでは出てこないような小規模ベンチャー企業の紹介や業界の裏話まで色々教えてくれました。
私が現在勤めている、当初社員2名のシードベンチャーも転職エージェントから紹介を受けました。
ベンチャー転職におすすめの転職エージェントはこちらです。
・リクルートエージェント
→ 実際に利用して一番ベンチャーの求人を紹介してくれた。総合型なのであらゆる業種・職種をカバー。特に都市部のITベンチャーに強い傾向。
・JACリクルートメント
→ ミドル・ハイクラス案件専門エージェント。ベンチャーの幹部候補・管理者の求人を紹介してくれる。(規模はやや大きめのベンチャー志望者向け)
・マイナビエージェント
→ ベンチャー企業求人多数。会社規模も小~大まで揃えている。
・プロコミット
→ 未上場の小規模ベンチャー・スタートアップに強い。立ち上げメンバーを狙うならここ。
・doda
→ 海外事業立ち上げ等、グローバルな案件が多め。ビジネス職からエンジニアまで幅広く紹介してくれる。
【ベンチャーの年収】やっぱストックオプションもらえる代わりに安給料?
決して安い給料ばかりではありません。
20人ぐらいしかいない小規模ベンチャーでも、30代前半で年収1000万円オーバーのひとはざらにいます。
ベンチャー企業での給料についてこちらの記事で詳しくまとめましたので、興味のある方は是非!
まとめ:ベンチャーのストックオプションはどれくらい儲かる?→ 成功すればとんでもない資産が数年で築ける
日本でも創業から5年、10年で時価総額数百億円以上に急成長するベンチャーもバンバン出始めてきました。
日本屈指のユニコーン(時価総額1,000億円以上のベンチャー)と呼ばれているメルカリはなんと、まだ創業から7年にも関わらず、現在時価総額は3000億円を超えました。
メルカリの株を1%持っているだけで、資産は30億円にもなります。
また、コロナウイルスで、私たちの価値感や生活スタイルはガラッと変わりました。
新しい人々の暮らしに、新しい価値を提供するベンチャーも今後数多く出てくると思います。
この時代の変わり目に新しい挑戦をしたいという方はこちらの記事もおすすめですので、是非参考にしてみてください。