この記事はこんな疑問に答えます。
筆者は、新卒で大企業から創業仕立てのいわゆるベンチャー企業に転職しました。
結果的に「ベンチャーに転職して良かった」と今では思っていますが、転職前にもっとベンチャーの実態を知っておくべきだったとも思います。
そこで、私の経験から『ベンチャー企業への転職は危ない!』と言われている理由を解明し、少しでもベンチャー・スタートアップ業界で新しいキャリアをスタートしたい人の背中を押せるような記事を書くことにしました。
本記事では、客観的に「ベンチャー企業転職が危ない」と言われている理由、ベンチャー企業の実態からベンチャーへの転職成功する方法を解説していきます。
5分で読めちゃいますので、転職を考えている方は是非最後までお付き合いください。
それではいきましょう!
「ベンチャー企業は危ない」と思われている理由を深堀してみた
ベンチャーで働いて4年になるが「ベンチャー企業は危ないとか怖いとか」思われている理由を徹底解析してみました。
ダントツでこの3つだと思う。
1. ベンチャーは倒産するリスクが高いから
たしかに新規企業が倒産するリスクは高く、生き残る会社も一握り。ましてや大成功を残す企業は更にほんのわずか。
多くのスタートアップ・ベンチャー企業の運転資金は2-3ヶ月ぐらいしかないと言われています。
とういうことは、コロナみたいな社会封鎖が起こり営業できなくなった場合はほぼアウトになってしまいます。
2. 激務でブラック企業だと思われているから
ベンチャーで激務は正しいかと思います。とにかく仕事はEndlessです。
就業規則も整備されていないし、少人数で自分の仕事量は一般企業より断然多いです。激務でブラック企業だと思っちゃうひとも理解できます。
ただ、自分が情熱を燃やしてやる仕事ならば、苦痛など一切感じません。
ベンチャーにおける「偏見」のひとつである、「激務」について解説している記事もあるのであわせてどうぞ。ベンチャー企業の実態がわかります。
3. ワンマン社長のせいで成長機会を失っているから
ベンチャーの場合は、「創業者がゼッタイ」という風潮があります。未上場ベンチャーでは、ワンマン社長が多い傾向にあります。
ワンマン社長の特徴は、事業方針・戦略立案・決裁権も他メンバーに相談することなく、すべて社長が意思決定している点です。
ボトムアップの提案や提言が受け入れられないすると、挑戦できる幅も狭まり、著しく成長が出来なくなるリスクがあります。
ベンチャー企業への転職は本当に危ないのか? → 全て論破します
ではベンチャーは本当に危ないのか?
私は「全く危なくない」と思っています。
危ないと言っている人はおそらくスタートアップ・ベンチャー企業での勤務経験がないか、物事の一部しか見れてないと思います。
上で挙げた「ベンチャーは危ない」と思われている理由を1つずつ解説していきますね。
「ベンチャーは倒産リスクが高い」→ 倒産したら何がリスク?もっと深刻なリスクは..
借金して起業した創業者でない限り、倒産しても負債を負うことはありません。
仮に直前で会社が倒産したとしても、ちょっと急いで転職活動する必要があるぐらいです。
しかも幸い、日本は失業手当を半年間出してくれるので、すぐに無収入になることはないです。
ベンチャーで挑戦して成長意欲がある人なら、すぐにどこでも転職することが出来ます。
なので、リスクは全くないと私は思います。
逆にリスクなのは、「限りある人生で、挑戦したいことがあったけど、勇気がなくて一生出来なかったとき」です。
さらに補足すると、初めは利益があまり出ないので、たしかにベンチャーの運転資金は限りがあります。
ただ、現代ではベンチャー・スタートアップ企業に対して出資したいという投資家が比較的集めやすいので、ファイナンスをしっかりしている会社であればすぐに資金がショートすることはあまりありません。
そこで重要なのが「優良ベンチャーを見つけること」。
成長するポテンシャルのある優良ベンチャーを見極める方法は後ほど詳しく解説します!
「ベンチャーは激務だから」→ ベンチャー志望なら関係ない
そもそも「激務」であることを恐れる人は、ベンチャー志望者にいません。
探求心と成長意欲が人の何倍も高い人がベンチャーを志望し、ベンチャー企業に入ります。
あと、ベンチャー企業の特徴は、「ビジョン・目標に対する達成意欲が高い」ことです。それが個々に浸透されています。
そういう人達が集まるとどうなるか?仕事はEndlessになります。時には、時間を忘れて夜中までメンバー同士で議論したり、飲みに行っても事業の話で盛り上がったりと。
「仕事をやらされている」と思っているから激務と感じるのであって、ベンチャーで働く大半の人は、自ら仕事を作り、Endlessにやり続けているだけなのです。はたから見ると激務に映っているだけなのです。
「ワンマン社長のせいで成長機会を失っている」→ ベンチャー社長の特徴を見極める方法はあります
ベンチャー企業をはじめ未上場企業の場合、社長や役員を解任することは不可能です。
トップに信頼や共感が持てないのであれば、その会社は入社しないか、辞めた方が絶対に良いです。
転職してから後悔しないように「ワンマン社長」の見極め方を説明します!
一発で見極め可能です。
このうちどれか1つに当てはまる場合は、ワンマン社長の可能性が高いです↓
● 会社の実績や成長を話しているとき、全て「俺が」「私が」と一人称で話す人
●「俺の金」「私の金」など、投資したことを一人称で話す人
● 社員から覇気が感じられないとき
今まで多数の中小企業の人と会いましたが、特に確度の高いのは1番目です。
ベンチャーにおいて、ワンマン社長の何が悪いかというと、下記リスクが大きくなるからです。
①全てトップダウンで物事が決まる
②大きく成長したときに自分への還元が少ない(バイアウト・上場したときのリターンが少ない)
※ベンチャーから大企業への転職は不可能?
そんなことはありません。ベンチャーから大企業へ転職することは可能です。むしろしやすいケースの方が多いです。
幸い、多くの大企業は常に優秀な人材を求めて募集をかけています。ベンチャーでゴリゴリに成長して、実績を積み上げていけばきっと、転職市場価値は高まりオファーはもらいやすくなります。
詳しくはこちらの記事で解説しているので、お時間ある方は是非どうぞ。
優良ベンチャー企業を見極める方法:これでベンチャー転職成功確率ぐっと上がります。
方法は2つあります。
それは、
1. 自分で会って見極める
2. プロに任せる
です。
1つ目の自分で見極めるのは、正直限界があります。
が、ベンチャー企業への転職活動で色んな会社を見てきて「優良ベンチャーの特徴」を見つけました!
それがこちら:
- 採用面談ですぐにトップ(社長や役員)が出てくる → ヒトを重視している
- VC(ベンチャーキャピタル)から資金調達をしている → 期待されている、信頼性
- 社員同士が仲良さそう → フランクに話している
- 求人情報やWebsiteでやりがいをPRするのではなく、Visionを明確に示している → やりがいばかりをPRしていると怪しい
また、2つ目の「プロに任せる」が優良ベンチャー企業の絞り込みという1stステップでは最も重要です。
ベンチャー転職で私が利用したおすすめ転職エージェント
ベンチャー転職を迷っている方もまずは転職エージェントに登録して、実際にプロに相談してみることをおすすめします。(もちろん利用は無料です)
ビズリーチ
→ TV CMでおなじみのビズリーチ。年収600万円以上にターゲットを絞っており、ベンチャー転職では、管理職〜役員クラスまで非公開求人のスカウトがガンガン来る。筆者も利用していて、今は上場して数百人規模のベンチャー企業の立ち上げメンバーの紹介を数件受けた。
未上場で成長中のスタートアップ志望の人にはかなりおすすめ。(3ヶ月以降は有料アカウントではないと、ヘッドハンターからスカウトもらえないので、3ヶ月以内に転職終わらせることをおすすめ)
・リクルートエージェント
→ 実際に利用して一番ベンチャーの求人を紹介してくれた。総合型なのであらゆる業種・職種をカバー。特に都市部のITベンチャーに強い傾向。
・DYM転職
→ 20代でベンチャー未経験者や第二新卒の転職に特化した有名転職エージェント。メガベンチャー〜創業したてスタートアップまで幅広く紹介してくれる。ここの特徴は経営者と直接やりとりしていることが多いのでベンチャーの未公開求人を保有している。若いうちから成長ベンチャーに転職してコアメンバーを狙うならここ。
・JACリクルートメント
→ ミドル・ハイクラス案件専門エージェント。ベンチャーの幹部候補・管理者の求人を紹介してくれる。(規模はやや大きめのベンチャー志望者向け)
・ジョブトラ20s
→ 第二新卒×成長ベンチャーに特化した転職エージェント。20代でこれから成長ベンチャーへ飛び込んで創業メンバーとしてキャリアを積んでいきたいと思っているならここ。
・マイナビエージェント
→ ベンチャー企業求人多数。会社規模も小~大まで揃えている。
・プロコミット
→ 未上場の小規模ベンチャー・スタートアップに強い。立ち上げメンバーを狙うならここ。
・doda
→ 海外事業立ち上げ等、グローバルな案件が多め。ビジネス職からエンジニアまで幅広く紹介してくれる。
私も利用して驚いたのですが、転職エージェントは企業のことを包み隠さず情報共有してくれます。
中途採用の場合、エージェントは企業から”紹介の質”を求められているからだと、今になって気づきました。
企業側からすると、相性が合わなさそう、活躍出来なさそうな候補者をバンバン紹介してくるエージェントは使いたくないですよね。
※ベンチャー転職に強い転職エージェントを更に詳しく知りたい人はこちらの記事がおすすめ!▼
そもそも安全で安定した業種・職種の条件は?
公務員ぐらいではないでしょうか。
その他は安全な職業などありません。大企業だってリストラはありますし、倒産する可能性も多いにあります。
では一番安全で安定した仕事は?
→ それは、「自分で稼ぐ力を身に付ける」に尽きると思います。
いざのときは、会社は守ってくれません。自分個人で稼いでいなかないといけません。
まずは、会社の名前なしで自分がどれぐらい稼げるのか試してみても良いかと。
ベンチャー企業の年収は?
ベンチャー企業の年収は、会社の規模、状況と職種、役職により大きく異なります。
この4つの要素が絡み合っている感じですね。
ベンチャー企業と言われる中で一番年収が高いのはやはり上場しているメガベンチャーですね。
例えば、LINE,楽天とかDeNAとかグリー、サイバーエージェントなどなど。部長や役員レベルとなると数千万円は余裕でもらえるらしいです。
未上場ベンチャーでも、全社一律で年収が低いかというとそうではないです。
転職エージェントから紹介されると思いますが、社員数十人しかいない小規模のベンチャーでも提示額が年収800万円以上の案件も少なくはありません。
資金調達した会社はよく、EXITまで最短で駆け抜けるため、優秀な人材を高額で惹きつけようとします。
なので、経営幹部候補、開発責任者等のポジションでの求人は提示額は高い傾向にあります。
新卒でベンチャー企業に就職するのはやめといたほうがいい?
新卒でベンチャー企業(特に創業したての20名以下の会社)へ就職する場合はワケが違います。
「ベンチャーに新卒入社するのは絶対にやめたほうがいい!」とは言い切りませんが、以下ベンチャーへ行きたい理由が次のいずれかに当てはまるならあまりおすすめはしません。
・自由な環境で伸び伸びと働きたいと思っているから
・ベンチャーは成長できそうだから
・若くして多額の資産を築きたいから
・ベンチャーでスキルを身に付けてキャリアアップしたい
その理由はこちらの記事で▼
私もベンチャーで採用する立場にいるからわかるのですが、未上場で50名以下のベンチャー・スタートアップが求めているのは「即戦力」です。
いくら新卒でベンチャーに入りたいといってもマッチしないことがほとんどです。(楽天やDeNAのようなメガベンチャーは別ですが)
結論:「ベンチャー企業への転職は危ない」は幻想
終身雇用の時代は終わりました。
「大企業に入るために良い大学に行きなさいよ!」という親の願いは最適解ではなくなってきました。
間違いなく「ベンチャーは危ない」は、ほんと一面しか見ていない発言です。
もしかしたら、ベンチャーでの身につく対応力、死ぬ気で働く精神力を考えると、長いキャリアでみたら「ベンチャー企業は一番安全」なのかもしれませんね。
実際に総合商社からベンチャー企業に転職した私の実体験もこの記事で紹介しているので是非お時間あれば読んでみてください。